セクシーな灰皿
1/4世紀以上前は私にも喫煙の習慣がありました。当時、私が撮影中のスタジオ内には常に紫煙が立ち込めていました。レストランや喫茶店に入っても必ずテーブルの上に灰皿があったものです。
それよりずーっと昔、まだカメラマンになる前のこと、世界的な嫌煙運動が始まる前は、各国の観光地でもご当地写真をプリントした灰皿が土産物屋の店先に並んでいました。サイズはスマートフォンより一回り大きく、メラミン材でできたどこにでもある物でした。
私がアルバイトをしていたレストランバーのテーブルの上にもそんな灰皿が置いてありました。
絵柄は、かのマリリンモンローが半ば口を開けたモノクロ写真のポートレート。これはと思い、ある日一枚失敬したら、次の日盲腸炎になり入院、手術。悪いことは出来ません。バチが当たりました。
退院後しばらくして、そのレストランバーに顔を出したら、テーブルの上の灰皿はありきたりの白い無地の物に変わっていました。
世の中私のような不届きな男性客が沢山いたようでした。
写真作品はインスタグラムにもあげています。合わせてご覧いただければ幸いです。