背中の羽根はどこへ?
十代の半ばから終わりにかけて、バイクと車の運転免許をそれぞれ取りました。
もちろん運転するバイクも車も持っていませんから、親戚や知人のものを借りては近所を走り回っていました。
若さゆえか運転にはすぐに慣れ、行動範囲が一挙に広がり、背中に羽根が生えた気分でした。
私の人生で最初に自由を体感した出来事でした。それから数十年間、運転を絶やしたことはありません。
気候変動が目に見えてきたためか、車に求められるものはすっかり変わり、今では安心安全が一番になりました。
かつてのように軽快に走り回れるシンプルな車は見かけなくなり、車で自由を謳歌する時代は終わってしまいました。

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