光と影と地平線
ー地平線に沈む大きな太陽と、彫刻刀で削り取ったような鋭い日差しに照らされた乾いた土壁の街ー
茶畑と田んぼの彼方に青い山並みが続く風景の中で育った私の異国のイメージです。
大人になったらいつか必ずそんな国を訪れたいと夢見ていました。
初めての海外旅行は地平線が見えるシベリア鉄道の一部が旅程に入ったコースを選び、車窓からは日がなユーラシアの地平線を眺めていました。しかし残念ながらシベリアに近い北の地域では彫刻刀で削いだような鋭い光と影は見られませんでした。
シベリア鉄道の地平線から半世紀後、イスタンブールを旅した折、時差ボケでとても早く目が覚めました。
ホテルの窓から見える向かいのビルの鎧戸に当たった朝日が外壁に強烈な光と影のコントラストを作っているシーンを見ることができました。

写真作品はインスタグラムにもあげています。合わせてご覧いただければ幸いです。